
昨日10月31日はハロウィンでした。
毎年この季節になると、テーマパークやお菓子メーカー、雑貨店などが、ハロウィンのための特設サイトや特設ページを公開します。期間限定のページは、ふだんのコーポレートサイトよりも自由に、大胆に作れるのが特徴です。だからこそ、各社の「ブランドらしさ」や、デザインの工夫がはっきり表れます。
この記事では、2026年に公開された企業のハロウィン特設サイト・特設ページから8つを選び、WEB制作会社のデザイナーの目線で、配色・タイポグラフィ・イラストと写真・動き・情報の整理の仕方を紹介します。季節のキャンペーンページを作りたい企業のご担当者や、デザインの参考を探している方の参考になればうれしいです。
2026年11月1日時点で公開されていたページです。期間限定のページのため、終了後に内容が変わったり、公開が終わったりすることがあります。画面の画像はパソコン(幅1440px)で表示したときのファーストビューで、各画像の下に出典を記載しています。
1. 東京ディズニーリゾート「ディズニー・ハロウィーン」

- 内容: 東京ディズニーランド・東京ディズニーシーのスペシャルイベント(2026年9月16日〜10月31日)
- ページ: 東京ディズニーランドのページ / 東京ディズニーシーのページ
デザインのポイント
パソコンでも「スマホの画面」を真ん中に置く3列レイアウト
パソコンで開くと、左にイベントのロゴ、中央にスマートフォンと同じ幅のコンテンツ、右に英語と日本語を組み合わせたメニューが並びます。中央の列だけを見ればスマートフォンの画面そのもので、スマホで見たときと同じ体験をパソコンでも保ちながら、両脇で世界観を広げる作り方です。来場者の多くがスマホで見ることを前提にした、モバイルファーストの好例です。
パークごとに配色を変える
ランドのページは深いワイン色にオレンジの差し色、シーのページは青緑と紺。同じイベントでも、パークの世界観に合わせて色を変えています。見出しには装飾的な欧文書体と明朝体を組み合わせ、華やかさと品のよさを両立させています。
2. ユニバーサル・スタジオ・ジャパン「ハロウィーン・ホラー・ナイト」

- 内容: 大阪のUSJで開催中のホラーイベント。15周年(2026年9月11日〜11月8日)
- ページ: ハロウィーン・ホラー・ナイト
デザインのポイント
黒に赤橙を一点だけ。「怖さ」を色数の少なさで表現
背景はほぼ黒で、アクセントは赤みの強いオレンジ1色だけ。写真のコラージュに「15th」のロゴと稲妻のような光の効果を重ね、ファーストビューで一気に緊張感をつくっています。色を足さないことで、写真の迫力が際立ちます。
カードと一行コピーで、怖さを「選べる」ように
ストリート・ショー、ホラー・アトラクションといった種類ごとにカードで整理し、それぞれに短く強い一行コピーを添えています。情報量の多いイベントでも、カードの見出しとコピーだけで比較できる作りです。年齢制限の注意書きがイベント名のすぐ近くに置かれているのも、ホラーイベントならではの配慮です。
3. サンリオピューロランド「PUROMONSTERSCRAMBLE」

- 内容: LABUBU × SANRIO のハロウィンイベント(2026年9月11日〜11月3日)
- ページ: PUROMONSTERSCRAMBLE
デザインのポイント
夜の紫に、ブランドのピンクを重ねる
紫の夜空に紙吹雪が舞うキービジュアルに、仮装したキャラクターとパフォーマーの写真を組み合わせています。ハロウィンの定番の紫を使いながら、サンリオらしいピンクとラベンダーを重ねて「かわいいハロウィン」に仕上げています。日付は手描き風の文字で組まれ、遊び心があります。
ページ内の目次と、触って楽しい仕掛け
ショー、コスチューム、フードなどへ移動できる目次(INDEX)を用意し、長いページでも目的の情報にすぐたどり着けます。キャラクターをタップして楽しむ仕掛けも用意されていて、見るだけでなく「触る」楽しさがあるのも特設ページならではです。
4. 不二家「2026ハロウィン特集」

- 内容: ハロウィン限定のケーキ・お菓子の紹介と、ダウンロードできるレシピや飾り
- ページ: 2026ハロウィン特集
デザインのポイント
ペコちゃんたちの仮装イラストで、ブランドの世界をそのまま季節に
オレンジ・紫・黒の帯に、ガーランドやクモの巣の縁取り。仮装したペコちゃん・ポコちゃんたちのフラットなイラストが主役です。キービジュアルは複数のパーツに分けて作られていて、飾りが動いて見える楽しい演出になっています。
「買う」だけでなく「使う」コンテンツ
商品紹介に加えて、レシピや飾り、写真撮影の小道具、ランチョンマットなどをPDFでダウンロードできます。家でハロウィンを楽しむ人に役立つコンテンツを用意することで、ページを見る理由を増やしています。季節のページを「売り場」だけで終わらせない工夫として参考になります。
5. ハウステンボス「すんごいハロウィンがやってくる!」

- 内容: ホラーとミッフィーのハロウィン、グルメやナイトショー(2026年9月18日〜11月3日)
- ページ: ハウステンボスの秋のイベント
デザインのポイント
「かわいい」と「怖い」を1枚に。斜めに分けたキービジュアル
キービジュアルを斜めに分割し、左に明るいミッフィーのパレード、右にゾンビのホラーを配置しています。家族連れ向けとホラー好き向け、2つの楽しみ方があることを、1枚の画像で伝えています。2つの世界をまたぐように、オレンジの筆文字のコピーが斜めに入っているのも印象的です。
楽しみ方ごとのタブ
ホラー、ミッフィー、グルメといったテーマごとにタブで切り替えられるので、自分に関係のある情報だけを見られます。ターゲットが複数いるイベントの情報設計として参考になります。
6. カルディコーヒーファーム「2026年ハロウィン特集」

- 内容: ハロウィン限定のお菓子・雑貨の紹介
- ページ: 2026年ハロウィン特集
デザインのポイント
商品を並べた撮影で、売り場の楽しさをそのまま
お化けやかぼちゃ、サーカスのテントのような舞台に商品を並べて撮影したキービジュアル。黄色からオレンジへ斜めに分けた背景にコバルトブルーの差し色が効いていて、店頭のにぎやかさが画面から伝わります。
シーン別に分けて、商品カードは情報をそろえる
パーティー、ゲーム、黒猫、ギフトといったシーンごとに短いリード文を置き、その下に商品名・税込価格・説明をそろえたカードを並べています。動きはほとんどなく、商品写真と情報で勝負する、物販の特設ページのお手本のような構成です。
7. ゴンチャロフ製菓「Goncharoff HALLOWEEN FESTIVAL 2026」

- 内容: 神戸の洋菓子メーカーのハロウィン限定商品
- ページ: Goncharoff HALLOWEEN FESTIVAL 2026
デザインのポイント
画面いっぱいのイラストで「お祭り」を表現
紫と黄色を基調に、魔女やコウモリ、お化け、お城を描いたイラストが画面いっぱいに広がります。中央の「HALLOWEEN FESTIVAL 2026」のバッジを中心に、飾りが動いて見える演出も加わり、ページを開いた瞬間からお祭りの気分になれます。オレンジとマゼンタの差し色も、お菓子らしい甘さを感じさせます。
ラインナップから、オンラインストアへまっすぐ
キービジュアルの下は商品のラインナップで、それぞれから公式オンラインストアやデジタルカタログへ移動できます。世界観をつくる部分と、買うための導線をはっきり分けた構成です。
8. ゴディバ「ブラックキャット コレクション」

- 内容: ハロウィン限定のチョコレート(2026年9月9日〜10月31日)
- ページ: ゴディバ ブラックキャット コレクション
デザインのポイント
「大人のハロウィン」は、色を絞って上質に
深い赤を背景にした商品写真に筆記体の見出しを合わせ、その下の紺の星空の帯に、金色のセリフ体でコレクション名を置いています。ヘッダーはゴディバらしい黒と茶色。ハロウィンのモチーフは黒猫とかぼちゃに絞り、高級感を崩さずに季節感を出しています。オレンジや紫を大きく使わなくてもハロウィンは表現できる、という好例です。
特設ページがそのまま売り場に
カテゴリーで絞り込める商品一覧に、発売日・価格・カートに入れるボタンまでを備え、特設ページを見ながらそのまま購入できます。世界観を伝えるページと購入ページを分けずに、1ページで完結させています。
ハロウィン特設サイトから学ぶ、配色の3つの型
8つのサイトを並べると、配色はおおよそ3つの型に分けられます。

- 夜 × 差し色 … 黒や深い色を背景に、差し色を1〜2色に絞る。怖さや特別感、大人っぽさを出したいときに(USJ、東京ディズニーランド、ゴディバ)
- パステル × ポップ … ブランドのピンクやラベンダーを生かし、キャラクターの「かわいいハロウィン」に(サンリオピューロランド、不二家)
- 明るい暖色 × 補色 … 黄色やオレンジに青や紫をぶつけて、にぎやかさを出す。商品が主役の物販ページに(カルディ、ゴンチャロフ)
色コードは各サイトの画面から読み取った代表的な色で、一部はおおよその値です。オレンジ × 紫 × 黒という「ハロウィンの定番」をそのまま使うのではなく、ブランドの色とどう組み合わせるか、どこを崩すかで、そのブランドらしさが生まれていることが分かります。
季節の特設ページを作るときの5つのチェック
最後に、制作会社として、季節のキャンペーンページや特設サイトを作るときに大切にしているポイントをまとめます。

- 公開は1か月以上前に … 検索エンジンに見つけてもらい、SNSで広がるまでには時間がかかります。イベントや発売の直前ではなく、余裕をもって公開します
- 期間と年号をはっきり書き、終了後の扱いを決める … 毎年同じURLを使って評価を積み上げるのか、年ごとのページを残すのか。終わったページが「見つかりません」になるのはもったいないので、終了後の行き先まで決めておきます
- スマホのファーストビューで「何が・いつ・どこで」が分かる … 今回の8つの多くがスマホでの見やすさを強く意識していました。世界観をつくる画像と、日付や場所の情報を両立させます
- 動きは飾りにとどめる … アニメーションは楽しさを生みますが、表示が重くなったり、動きが苦手な人の負担になったりします。表示速度を確認し、端末の「視差効果を減らす」設定にも対応します
- 商品名・価格・日付は画像ではなく文字で … 文字を画像に入れるとデザインの自由度は上がりますが、検索や読み上げ、翻訳には弱くなります。大事な情報はテキストで載せるのがおすすめです
まとめ
- ハロウィンの特設ページは、ふだんのサイトより大胆に作れる分、ブランドの個性とデザインの工夫がはっきり表れます
- 配色は「夜 × 差し色」「パステル × ポップ」「明るい暖色 × 補色」の3つの型に分けられ、定番の色をどう崩すかがブランドらしさにつながります
- 見た目の楽しさに加えて、スマホでの見やすさ、情報の整理、購入や来場への導線まで設計されたページほど、成果につながります
株式会社Esolabでは、季節のキャンペーンページや特設サイト、ランディングページの企画・デザイン・制作を行っています。イラストや写真・動画の撮影も社内で対応できます。「来年のハロウィンやクリスマスに向けて特設ページを作りたい」というご相談も、お問い合わせからお気軽にどうぞ。

